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こんにちは。相葉光輝です。
いい話を聞いた。忘れないように、しっかりメモも取った。ところが、あとで使おうとすると、どこに書いたか分からない。見つけても、そのとき感じた大切さが戻ってこない。
僕にも、そんな経験があります。
セミナーで聞いた話をこまめにノートへ残し、これは大切な資産だと思っていました。ところが時間がたって読み返すと、書いてあることを仕事でどう使えばいいか、自分でも分からなくなっていたんです。
そこで考えたのが、書いたものを整理し、自分の言葉に変えて使う「捨てメモ」でした。今日は、その考え方を日々の仕事で使う手順にしてお伝えします。
会社員時代、僕は仕事ができる人のやり方をよく見ていました。印象に残っているのは、とにかくメモを取っていたことです。
当時の上司からは、記録した内容の隣に、自分がどう考えたかも書くように言われました。聞きながら考えて書くのは、簡単ではありません。それでも続けるうちに、会社の様子や仕事のつながりが見えてくる感覚がありました。
会議や相談のメモでも、書く場所を二つに分けてみてください。
大事なのは、相手の発言と自分の解釈を混ぜないことです。「こう言っていた」と「こういう意味だと思った」は分けて残します。
たとえば、相手の「説明が長くて迷った」という言葉の隣に、「最初に手順の全体像を見せたらどうだろう」と書く。これは記入の例ですが、相手の言葉を、自分が考える材料にできます。
メモを取ったあと、その中から今の仕事に関係することを一つ選びます。全部を使おうとしなくて構いません。
そして、「自分の場合は、どこを変えるだろう」と考えて、一行書き足します。
たとえば「分かりやすく説明する」だけなら、次に何をすればいいかはまだ曖昧です。「次の説明では、詳しい話の前に、相手が選ぶ順番を三つ示す」まで書くと、試す場面が見えてきます。
誰かの言葉を、そのまま覚えておくだけで終わらせない。今、自分が取り組んでいることへ置き換えてみる。ここに、メモを整理する意味があります。
一行にしたことを試したら、どうだったかも残します。
うまくいったかどうかを大きくまとめるより、実際に起きたことを短く書くほうが、あとで使いやすくなります。「説明がよくなった」ではなく、「同じ質問がもう一度出た」「この順番なら分かると言われた」と残すんです。
こうして、自分の考えと実際の反応が並ぶと、次の仕事で使える記録になります。
「捨てメモ」と聞いて、メモ自体を取らなくなるのはもったいない。僕が大事にしてきたのは、書き続けることです。
同時に、何でも処分すればよいわけでもありません。お客様との約束、正式な議事録、出典を確認するための記録など、仕事上残しておく必要があるものは、使いやすい場所に保管します。
今日、前に書いたメモを一つ開いてみてください。そこに「自分の仕事で、次に何を試すか」を一行足してみる。
書いて満足するところから、使って確かめるところへ。その一行から始めましょう。
学んだことを人に渡せる形へ育てる考え方は、「学びを『人に渡せる仕事』へ変える、7つの教え」でもお伝えしています。
相葉光輝